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ロケット・ササキ

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お勧めの本

スティーブジョブスが憧れ、孫正義を見出した「伝説の日本人」でエンジニアとしても有名な元シャープ副社長の佐々木正氏の突き抜けた人生を書いた著書をご紹介致します。正直、この本を読むまで佐々木氏がここまで日本のみならず世界の電子産業界に尽力された方とは知りませんでした。そして、現在のIT社会を作り上げた多くのビックネームが飛び出し驚きました。それでは、早速著書の紹介をさせて頂きます。

佐々木正の半生を描いた本

佐々木氏と言うと、真っ先に思い浮かぶのは電卓だと思います。シャープで電卓の小型化に成功した事は多くの人が知っていることでしょう。トランジスタやLSIなど新しい技術を積極的に取り入れ大きなコンピューターだった電卓をポケットに入るまで小型にしていらっしゃいます。カシオとの仁義ない電卓バトルも本書では詳しく紹介されています。

共創という思想も佐々木氏はことあるごとに唱えってらっしゃいます。佐々木氏は共創について「わからなければ聞けばいい。持ってないなら借りればいい。逆に聞かれたら教えるべきだし、持っているものは与えるべきだ。技術の世界はみんなで共に創る「共創」が肝心だ」と述べておられます。述べられた内容からとてもオープンマインドで心の広い人だったんだと容易に想像がつきます。

そして、佐々木氏の交友関係には驚かされるばかりです。スティーブジョブズは、アップルを解雇された際に佐々木氏を訪ねて次の時代のアイディアを訪ねていますし、周りにはノーベル賞を取られたような方もいらっしゃいます。個人的に驚いたのは、ソフトバンクの孫正義氏と強い繋がりがあったことです。孫正義氏は、アメリカで翻訳機を開発し佐々木氏に売り込んでいます。その時、佐々木氏は孫正義氏への投資という意味も込めて1億円以上で翻訳機の契約を結んでいます。その後、孫正義氏は福岡で起業しますが、あえなく失敗。そこの後、心機一転東京で起業しています。この起業の際、銀行に融資を断られ佐々木氏へ相談に行った際、佐々木氏は銀行の上層部に掛け合い、融資を通してやってほしいと頼んでいます。その結果、融資がおり孫氏は東京で起業し現在のような大企業に成長しています。佐々木氏は後年ソフトバンクの相談役を勤めています。スティーブジョブズに対してもビルゲイツと「共創」するようにアドバイスを送っています。それが全てではないかもしれませんが、スティーブジョブズはアップルに復帰した際、マイクロソフトから融資を受けています。この様に現在のハイテク産業に大きな影響を与える若き日の起業家たちに頼られていた日本人がいたという事実を知るとなんだか誇らしくなりました。

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